ペットロスの人への接し方

ご家族や知人、友人など、まわりの人が愛するペットを亡くしてひどく落ち込んでいるとき。
どのように接するのがいいか、迷ってしまう方も多いと思います。
ご自身が同じ経験をしているのなら、自分がしてほしかったことやかけてほしかった言葉がわかるかもしれません。
ただそのような経験がなかったり、その方の落ち込みが特に深刻な場合は、特に次のようなことを気にかけるといいと思います。

・そばにいて一緒に過ごす

特に何もしなくても、身近な人がただそばにいて一緒に過ごしてくれるだけで少し安心する人もいます。
孤独や喪失感がなくなるわけではありませんが、まわりの人が「悲しい自分をそのまま受け入れてくれている」と感じることが癒やしへの第一歩につながります。

・亡くなったペットの話を聞く

無理に聞き出すことはせず、その方が亡くなったペットについて自分から話したくなったときでかまいません。
その子についての話をただ聞いてあげること。
いいも悪いもジャッジせず、「そっか、そうだったんだね」とただただうなずいて、耳を傾けてあげてください。
「もう気持ちを切り替えなきゃ」とか「前を向こうよ」とか「もう忘れて次に進もう」とか、そんな励ましは不要です。

その方の思いを心ゆくまで吐き出して、ペットとのお別れを心から悲しめるようにしてあげる。
時間をかけてたっぷり悲しむことは、傷ついた心が立ち直るのに必要なプロセスです。
悲しむことを悪としない、それがとても大切なことだと思います。

私がペットを亡くしたとき(今でもそのときのことを思い出すと胸がギュッとなります)、頭が真っ白でしばらく受け入れることができませんでした。
しばらくして徐々にその事実を受け入れ出して、その後に来たのは圧倒的な悲しみと寂しさと切なさ、そして長引く後悔でした。

家族も泣いていたし、私もたくさん泣きました。
だけど今思うのは、家族ともっともっと一緒に悲しめばよかったなということ。
たくさん泣いて、悲しい気持ちを吐き出して、家族みんなでギャンギャン泣きながら気の済むまでその子の思い出話をすればよかったなと。

まだまだつらくて悲しくて普通に歩いていても勝手に涙が出てくるような段階なのに、なぜか無意識のうちに「もう考えてもしかたないんだから」「もう前に進まなきゃ」と自分で自分にムチ打つようなことをしていました。

そういう人が特に日本人には多いような気がします。
そして当時の私は「泣くのをやめよう」「悲しむのをやめよう」と決め、早く忘れようとして、むりやり悲しみにふたをして、結果的にかなり長い間心に穴が空いたような状態で過ごすことになりました。

これはペットロスに限らないかもしれません。
悲しいとき、人は思う存分悲しむことが必要なようにできている気がします。
動物と同じように、傷ついたら休む。
これが当たり前なのだと思います。


「悲しんでいいんだよ」というまわりの無言の温かさが、落ち込んでいる方へのなによりの栄養になるのかもしれません。

 

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